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旅館の英語サイトの作り方

旅館の英語サイトは、お客様と旅行アドバイザーが予約の前に確かめたい部屋、食事、行き方、料金と取り消しを英語のページにし、日本語のページと対にしてつなぎ、検索に正しく出す順で作ります。この記事では、載せるページと順番、訳し方、言語の切り替え、URL の分け方、予約の画面と名義、Search Console での確かめ方を、Google 検索セントラル、W3C、JPRS の案内で確かめた範囲でまとめます。
要点
- 英語のページは、客室、食事と食事の制限、行き方、料金と取り消しと支払いから作り、どのページからも予約と問い合わせへ進めるようにします。
- 訳は英語を読み書きできる人が作るか、自動翻訳の下訳を英語を読める人が直します。観光庁は、直訳や機械翻訳の文が分かりにくくなる場合があると書いています。
- Google は、言語ごとに別の URL を使い、推測で別の言語のページへ自動で移さず、ほかの言語のページへのリンクを置くよう案内しています。
- 同じ内容のページどうしは hreflang で互いに指し合い、ページの言語は html の要素の lang 属性で示します。
- ドメイン、契約、Search Console は貴館の名義にし、URL 検査ツールとパフォーマンスのレポートで英語のページが検索に出ているかを確かめます。
載せるページと順番
英語のページは、予約を決める前に読まれるものから作ります。旅行アドバイザーは、お客様に宿を勧める前に、部屋、食事の制限への対応、行き方、料金と取り消しの条件を確かめます。ここがそろうと、問い合わせの往復が減ります。
| ページ | 書くこと | 順番 |
|---|---|---|
| 客室 | 部屋の形、広さ、寝具、何名まで、風呂とお手洗い、眺め | 1 |
| 食事と食事の制限 | 夕食と朝食の場所と時刻。アレルギー、菜食、宗教上の制限にどこまで応じられるか、いつまでに知らせればよいか | 2 |
| 行き方 | 最寄りの駅や空港からの道のりと時間、送迎の有無と申し込み方 | 3 |
| 料金と取り消しと支払い | 1名あたりか1室あたりか、料金に含まれるもの、取消料がかかる日、使える支払いの方法 | 4 |
| 館内の決まり | チェックインとチェックアウトの時刻、門限、大浴場、子ども、喫煙 | 5 |
| よくある質問 | 問い合わせの多いことへの短い答え | 6 |
| 問い合わせと予約 | 予約の画面への入口、問い合わせの連絡先、返事までの目安の時間 | どのページからも |
客室の書き方は海外のお客様に伝わる客室の説明に、料金と取り消しは海外のお客様に伝わる料金と取り消しの書き方に、館内の決まりは館内の決まりを英語で伝えるにまとめています。
料金や取り消しの条件は、画像や PDF の中だけに置かず、本文の文字で書きます。検索や予約サイトに正しく伝える書き方は宿の情報を、検索や予約サイトに正しく伝える書き方にあります。
訳し方
英語の文は、英語を読み書きできる人が訳すか、自動翻訳で下訳を作ってから英語を読める人が直します。観光庁は、観光地の解説文の作り方を「How To 多言語解説文整備」にまとめています。その中で、日本人向けの文を英語に直訳したり機械翻訳したりした文は、訪日外国人旅行者にとって難しすぎて理解できない内容や、面白いと思えない内容になったり、誤訳で満足度の低い文になったりしている場合があると書いています。地域に住む英語を母語とする人に実際に見てもらいながら確かめることも勧めています。
宿の文も、日本のお客様に向けた言い回しを一語ずつ英語に置き換えるより、海外のお客様が知りたいことを文にして書き直すほうが伝わります。
Dinner is served in your room.
部屋食(夕食はお部屋でお出しします)
Rates include dinner and breakfast.
1泊2食付き(料金には夕食と朝食が含まれます)
We offer a free shuttle from the nearest station. Please book it by 18:00 on the day before your arrival.
送迎あり、要予約(最寄りの駅から無料で送迎します。ご到着の前日の18時までにお申し込みください)
時刻は例です。訳す言葉は、館の中で一つの表にそろえます。同じ部屋や料理をページによって違う英語で呼ぶと、お客様は別のものだと受け取ります。言葉のそろえ方は館内の表示と案内を多言語にするに、予約や料金の言葉の意味は用語集にまとめています。
言語の切り替え
Google 検索セントラルの「多地域、多言語のサイトの管理」は、言語ごとに別の URL を使うことを勧めています。Cookie やブラウザの設定で同じ URL の中身の言語を変える方法は勧めていません。日本語のページと英語のページは、それぞれ別の住所のページとして作ります。
訪れた人の言語を推測して、別の言語のページへ自動で移す(リダイレクトする)ことも避けるよう書かれています。お客様も検索エンジンも、ほかの言語のページを見られなくなる場合があるためです。どのページにもほかの言語のページへのリンクを置き、お客様が自分で選べるようにします。IP アドレスから場所を推測して中身を変えることもしないよう、同じ案内にあります。
一つのページの中は、本文と案内の部分を一つの言語にそろえ、原文と訳文を並べて見せることは避けます。Google は、ページの言語を判断するときに lang 属性は使わず、表示されている文から判断すると書いています。
同じ内容のページどうしは、hreflang という書き方で Google に知らせます。ページの head に書く方法、HTTP ヘッダーで返す方法、サイトマップに書く方法のどれを使っても、同じように扱われます。日本語のページにも英語のページにも、自分自身を含めたすべての言語のページを、https:// から書く完全な URL で書き、互いに指し合うようにします。片方からしか指していない指定は無視されます。言語を選ぶためのページがあれば、そのページを x-default として示せます。
言語の記号は ISO 639-1 の2文字で、日本語は ja、英語は en です。あわせて、それぞれのページで、html の要素の lang 属性に言語を示します。W3C の「Declaring language in HTML」は、ページの文の既定の言語を html の要素の lang 属性で必ず示し、ページの中に別の言語の部分があれば、その部分を囲む要素にも lang 属性を付けるよう案内しています。英語のページは lang 属性を en にし、本文も英語で書きます。
URL の分け方
言語ごとの URL の分け方として、Google の案内には四つの形が挙がっています。
| 形 | 例 | Google の案内にある長所と短所 |
|---|---|---|
| サブディレクトリ | example.com/en/ | 手軽に始められ、同じホストで管理しやすい。サーバーの場所は1か所で、サイトを分けるのは難しい |
| サブドメイン | en.example.com | 手軽に始められ、サーバーを分けられ、サイトを分けやすい。URL だけでは言語か国かが分からない場合がある |
| 国別のドメイン | example.de | 向ける国が明確。費用がかかり、向けられる国は1つで、登録の条件が厳しいものもある |
| URL のパラメータ | example.com?loc=de | Google は勧めていない。URL で分けにくく、URL だけでは向け先が分からない |
日本語のサイトと同じ仕組みに英語のページを足すなら、同じドメインの下に /en/ を作る形が、管理する場所が一つで済みます。英語のページだけを別の仕組みで動かすなら、サブドメインが分けやすい形です。どちらの形でも、言語の切り替えのリンクと hreflang は同じように要ります。
予約の画面と名義
英語のページから予約の画面へ進んだときに、画面が英語で表示されるかを、お客様と同じ手順で確かめます。料金が円で示されているか、外貨の額は目安として出るのか、取り消しの条件と使えるカードが英語で読めるかも見ます。通貨と支払いの書き方は支払い方法を英語で案内する書き方に、予約の仕組みを選ぶときに確かめることは予約管理システムを選ぶ前に確かめることにあります。
All prices are in Japanese yen. Amounts in other currencies are shown for reference only.
料金はすべて日本円です。ほかの通貨の額は目安としてお示ししています。
For questions, please email us. We reply within one business day, Japan time.
ご質問はメールでお送りください。日本時間で1営業日以内にお返事します。
ドメインと、サイトや予約の仕組みの契約は、貴館の名義にしておきます。JPRS の案内では、JP ドメイン名を管理する事業者を変える手続きに、申し込む人が登録者本人か、登録者から申請の権限を任された人であることを確かめるための認証コードが要り、変更の承認も登録者に求められます。貴館が登録者であれば、制作会社を替えるときも貴館の判断で手続きを進められます。JPRS は、ドメイン名が廃止されると一定の期間ののちに第三者が登録できるようになり、残ったリンクや検索での評価を使って悪用されるおそれがあるとも注意を促しています。更新の期限は貴館でも控えておきます。
Search Console も、貴館の Google アカウントを所有者にします。Search Console のヘルプでは、ほかの人に権限を与えられるのはプロパティの所有者だけで、プロパティには1人以上の確認済みの所有者が要るとされています。制作会社には、所有者である貴館から権限を与えます。
検索に出ているかを確かめる
英語のページを公開したら、Google の Search Console で検索に出ているかを確かめます。URL 検査ツールに英語のページの URL を入れると、Google のインデックスに登録されているか、登録できなかった理由は何かが分かり、登録のリクエストも送れます。
パフォーマンスのレポートは、Google 検索での表示回数とクリック数を、ページの URL、国、日付などで絞り込んで見られます。URL の一部(たとえば /en/)で絞り込めば、英語のページがどの国でどのくらい表示されているかが分かります。月に一度でも見ておくと、次に直すページを決めやすくなります。
あわせて、館の名前を英語で検索し、英語のページが出るか、Google のビジネスプロフィールの説明と食い違いがないかを見ます。プロフィールの整え方はGoogleのビジネスプロフィールを英語でも整えるにあります。
よくある質問
旅館の英語サイトは自動翻訳で作ってもよいですか
自動翻訳は下訳に使い、載せる前に英語を読める人が読んで直す使い方をおすすめします。Google のスパムに関するポリシーは、作り方を問わず、読む人にほとんど価値のないページを大量に作ることを不正な使い方としていて、その例の一つに、ほかのコンテンツを集めて翻訳などで手を加えたページを挙げています。観光庁の「How To 多言語解説文整備」も、日本人向けの文を直訳したり機械翻訳したりした文は、訪日外国人旅行者に分かりにくかったり、誤訳で満足度が下がったりする場合があると書いています。
多言語サイトはサブディレクトリとサブドメインのどちらがよいですか
Google の案内は、サブディレクトリ(example.com/en/)を手軽に始められて同じホストで管理しやすい形、サブドメイン(en.example.com)をサーバーを分けられてサイトを分けやすい形として、それぞれの長所と短所を並べています。日本語のサイトと同じ仕組みに英語のページを足すなら、管理する場所が一つで済むサブディレクトリが扱いやすい形です。英語のページだけを別の仕組みで動かすなら、サブドメインが分けやすい形です。
hreflangとは何ですか
同じ内容のページが言語ごとにあることを Google に知らせる書き方です。Google の案内では、ページの head に書く方法、HTTP ヘッダーで返す方法、サイトマップに書く方法の三つがあり、どれを使っても同じように扱われます。日本語のページと英語のページの両方に、自分自身を含めたすべての言語のページを書き、互いに指し合うようにします。片方からしか指していない指定は無視されます。
英語のページが検索に出ているかはどう確かめますか
Google の Search Console で確かめます。URL 検査ツールに英語のページの URL を入れると、Google のインデックスに登録されているかと、登録できなかった理由が分かります。パフォーマンスのレポートでは、ページの URL の一部(たとえば /en/)で絞り込み、国ごとに表示回数とクリック数を見られます。
Googleの翻訳があれば英語のページは要りませんか
Google は、検索した人の言語と違う言語の結果について、題と説明を訳して見せることがあり、英語もその対象の言語に入っています。押すと機械翻訳されたページが開きます。部屋の違いや取り消しの条件のように、言い回しで意味が変わることは、貴館が決めた英語で書いておくと、お客様と旅行アドバイザーが同じ文を読めます。
まとめ
旅館の英語サイトは、客室、食事と食事の制限、行き方、料金と取り消しと支払いのページから作り、どのページからも予約と問い合わせへ進めるようにします。訳は英語を読める人が直し、言葉は館の中で一つの表にそろえます。言語ごとに別の URL を使い、自動で別の言語のページへ移さず、切り替えのリンクと hreflang で同じ内容のページどうしをつなぎ、lang 属性でページの言語を示します。ドメインと契約、Search Console は貴館の名義にし、英語のページが検索に出ているかを確かめます。STAYGOコンサルティングにご依頼いただければ、貴館の日本語のサイトをもとに、この順番で英語のページをお作りします。
出典と調べ方
十二のページと資料は、記事を書いた2026年10月15日に開いて読み、確かめました。机上で調べたもので、Google、W3C、JPRS、観光庁に問い合わせてはいません。自動翻訳のページそのものについての Google の決まりは、読んだページの範囲では見つけられなかったため、スパムに関するポリシーにある言い方だけを書いています。
- Google 検索セントラル「多地域、多言語のサイトの管理」(言語ごとに別の URL を使うこと、Cookie やブラウザの設定で切り替えないこと、推測に基づく自動のリダイレクトを避けること、ほかの言語のページへのリンク、ページごとに一つの言語にすること、表示されている文から言語を判断すること、IP アドレスで中身を変えないこと、URL の分け方の四つの形と長所と短所)
- Google 検索セントラル「ページのローカライズ版について Google に知らせる」(hreflang の三つの書き方、自分自身を含めて書くこと、完全な URL、互いに指し合わない指定は無視されること、x-default、ISO 639-1 の言語の記号、hreflang と lang 属性で言語を判断しないこと)
- Google 検索セントラル「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」(大量生成されたコンテンツの不正使用の定義と、翻訳などで形を変えた価値の少ないページを大量に作る例)
- Google 検索セントラル「翻訳された Google 検索結果」(題と説明を訳して見せることがあること、英語が対象の言語に入っていること、押すと機械翻訳されたページが開くこと)
- W3C「Declaring language in HTML」(html の要素の lang 属性でページの既定の言語を必ず示すこと、別の言語の部分を囲む要素にも付けること)
- Library of Congress「Codes for the Representation of Names of Languages」(ISO 639-1 の記号。日本語は ja、英語は en)
- 観光庁「How To 多言語解説文整備」(日本人向けの文の直訳や機械翻訳の文が、訪日外国人旅行者に分かりにくくなったり誤訳で満足度が下がったりする場合があること、英語を母語とする人に見てもらって確かめること)
- JPRS「ドメイン名の管理指定事業者の変更」(管理する事業者の変更に認証コードが要ること、登録者本人か権限を任された人であることを確かめるためのものであること、変更の承認を登録者に求めること)
- JPRS「ドメイン名の廃止に関する注意」(廃止の一定期間ののちに第三者が登録できるようになること、悪用されるおそれ)
- Search Console ヘルプ「所有者、ユーザー、権限の管理」(権限を与えられるのは所有者だけであること、1人以上の確認済みの所有者が要ること)
- Search Console ヘルプ「URL 検査ツール」(インデックスへの登録の状況と、登録できなかった理由の確認、登録のリクエスト)
- Search Console ヘルプ「Google におけるパフォーマンス」(表示回数とクリック数、ページの URL の部分一致、国、日付などで絞り込めること)