鰻は日本の食卓でもっとも古い楽しみの一つです。同じ魚が、東京では背から、大阪では腹から開かれます。一方では蒸してからタレをまとわせ、もう一方では火から直接焼き上げます。名古屋では刻んでご飯に混ぜ、最後はお茶をかけていただきます。

この記事では、東京から名古屋、浜名湖へと鰻をたどり、鰻という魚の今もそのままお伝えします。2026年11月5日に、二軒の鰻の店、ミシュランガイド、浜松市、農林水産省と環境省、水産庁、研究機関、鰻の研究者の頁を読みました。どこにも問い合わせはしていません。出典は最後にまとめています。宮島のあなごめし(海の魚で、鰻とは別の魚です)については広島と瀬戸内の食卓をご覧ください。

要点

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鰻の二つの開き方

東京と大阪の中ほどにある浜松市は、二つの流儀をはっきり説明しています。関東風は背から開いて素焼きし、蒸してから、タレをつけて焼きます。関西風は腹から開いて素焼きし、蒸さずにタレをつけて焼きます。浜松は二つの地域の間にあるため、どちらの店もあります。

蒸すと身はやわらかく仕上がり、西の地焼きは皮が香ばしく、身が締まります。はじめての鰻には、なぜこの料理が大切にされてきたかがいちばんよく分かる東京風をおすすめし、旅の後半に、比べるために西の焼きを置くことが多くあります。浜松市は白焼きもすすめています。タレをつけずに焼き、わさびと醤油でいただく食べ方で、鰻そのものの質がいちばんよく分かります。

東京の築地場外市場で、炭火の網の上で焼かれるご飯にのせたタレ焼きの鰻

野田岩と東京の鰻

東麻布の野田岩は、およそ二百年前、十一代将軍徳川家斉の寛政年間に創業したと記しています。店自身が書く仕事の流れは、東京の鰻のもっとも純粋な形です。裂いて串を打ち、素焼きし、じっくり蒸して余分な脂を落として身をふっくらさせ、味醂と醤油だけのタレにつけて、備長炭で繰り返し焼き上げます。

ミシュランガイドは野田岩 麻布飯倉本店に一つ星を付け、2025年には五代目の金本兼次郎氏にメンターシェフアワードを贈りました。ミシュランの記事は、97歳でいまも焼き場に立つ姿を伝え、「串打ち三年、裂き八年、焼き一生」という職人の言葉を引いています。白焼きにキャビアを添え、冷えた白ワインと合わせる一品は、フランスへの数多くの旅から生まれ、いまも店で供されています。私たちが品書きを読んだ時点では、天然鰻と養殖鰻を併用していました。鰻を知りたい方に私たちがまず手配したいのは、二階の座敷でのお昼です。

名古屋のひつまぶし

あつた蓬莱軒は1873年に料亭として創業し、刻んだ蒲焼をおひつのご飯に混ぜるひつまぶしを、自店の登録商標としています。そのまま、薬味をのせて、お茶やだしをかけたお茶漬けで、という楽しみ方は明治時代に確立されたもので、一つのおひつが三通りの食事になります。

蓬莱軒には本店(陣屋)、神宮店、松坂屋店があります。会席は電話でのみ、3日前までに受け付け、繁忙期は受けられないこともあります。年末年始、ゴールデンウィーク、お盆は、鰻が売り切れると早めに注文を締め切ることがあります。ひつまぶしのお昼は、東京と京都の間を移る日にちょうど収まります。

養殖の始まった浜名湖

浜松市によると、浜名湖での鰻の養殖は、120年以上前の明治時代に服部倉次郎が湖で鰻を育て始めたのが始まりです。汽水の湖にシラスウナギが入り、気候は温暖で、平らな土地は池をつくりやすく、地下水が豊かで、当時盛んだった養蚕が餌を与えてくれました。

浜名湖うなぎは地理的表示の登録産品第177号で、浜松市と湖西市で育てた活鰻が対象です。登録には、昭和46年に加温養殖法を確立したこと、養殖業者のまかない「ぼくめし」が郷土料理になったことが記されています。いまは他県の生産のほうが多く、2025年は鹿児島県が7,342トン、愛知県が4,279トン、宮崎県が3,128トン、静岡県が1,827トンでした。

絶滅のおそれのある魚

環境省は2013年2月1日、ニホンウナギを情報不足から絶滅危惧IB類に移しました。レッドリストに捕獲規制などの直接的な法的効果はないとも記しています。IUCNは2014年6月にニホンウナギを絶滅危惧IB類に掲載しました。ニホンウナギは日本から約2,000km離れたマリアナ諸島付近で生まれ、その産卵場が特定されたのは2011年のことです。

日本の鰻の養殖は、いまも天然のシラスウナギから始まります。水産研究・教育機構は2010年に完全養殖に成功しましたが、人工のシラスウナギの生産コストは、天然ものが高かった年の取引価格と比べても約3倍です。2014年、日本、中国、韓国、台湾は池入れ量を20%減らすことで合意し、2015年からは鰻の養殖に農林水産大臣の許可が必要になりました。日本のニホンウナギの池入れ上限は21.7トン、2026年の漁期の池入れは16.6トンでした。2025年末には、すべてのウナギ属をワシントン条約の附属書IIに掲載する提案が、賛成35、反対100で否決されています。私たちはお尋ねがあればこうした事実をお伝えし、選ぶのはお客様にお任せしています。

土用の丑の日と行く時期

日本でもっとも鰻が食べられるのは、真夏の土用の丑の日です。2026年は7月26日、2027年は7月21日と8月2日の二回あります。この時期はどの店も満席になるため、落ち着いて味わうなら、その前後の週か、涼しい季節をおすすめします。

7〜21日の旅をつくる Signature の中で、鰻のお昼はたいてい東京で一度、そして東京と京都の間を移る日に名古屋か浜名湖でもう一度置きます。お客様に代わって店に座敷や席をお願いし、お席は店の判断によります。それぞれの食事は、いちばん簡単な方法で精算できるようにします。たいていはホテルのお部屋付けか当日のお支払いです。

出典と確かめ方

2026年11月5日に、下の頁を読みました。店、官庁、そのほかどこにも問い合わせはしていません。IUCN レッドリストのサイトは検索にアカウントが必要なため、IUCN の掲載については水産庁、静岡県の研究機関、下の講演資料によりました。

よくあるご質問

関東風と関西風の鰻はどう違いますか

関東風は背開きにして素焼きし、蒸してからタレで焼くので、身がやわらかく仕上がります。関西風は腹開きにして、蒸さずにタレで焼くので、皮が香ばしく残ります。

ニホンウナギは絶滅危惧種ですか

環境省が2013年に、IUCN が2014年に絶滅危惧IB類に指定しています。養殖は許可制で上限が設けられています。選ぶのはお客様にお任せしています。

ひつまぶしはどう食べますか

あつた蓬莱軒によれば、まずそのまま、次に薬味をのせて、最後にお茶やだしをかけたお茶漬けで味わいます。

2027年の土用の丑の日はいつですか

2027年の夏は7月21日と8月2日の二回です。混み合うので、その前後の週をおすすめすることが多くあります。

野田岩の席を手配できますか

お客様に代わって、店内の席か二階の座敷をお願いします。お席をご用意いただけるかどうかは店の判断です。

鰻を旅に組み込むご相談

いつ来られるか、どなたと行かれるか、どのように召し上がるのがお好きかをお知らせください。東京、名古屋、浜名湖の鰻の店を理由とともに並べ、選んでいただけるようにします。

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手配するお店やバーには、紹介制や会員制のところもあります。お客様に代わってお願いし、お席と日取りはお店の判断によります。名前は公開していません。

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