すき焼きとしゃぶしゃぶは、多くの旅行者が日本に着く前から知っている二つの牛肉料理です。そして、どちらも残念な食べ方をしやすい料理でもあります。卓上のコンロと牛肉の皿と瓶のたれがあれば、食事にはなります。東京と京都の老舗が出すのは、それとは別のものです。自分たちだけの部屋、ちょうどよい瞬間に一枚ずつ仕上げてくれる仲居さん、そして百年以上も牛を買い続けてきた人たちが選んだ肉です。

この記事は、そうした夕べがどこにあり、日本の旅の一晩をそこに使う値打ちがなぜあるのかについての話です。東と西、二つのすき焼きの流儀。明治から続く東京と京都の店。しゃぶしゃぶに名を付けた大阪の店。そして部屋と牛のこと。2026年11月5日に、各店、二つの予約サービス、政府の広報誌、しょうゆメーカーの調査、旅の媒体、神戸ビーフの協議会の頁を読みました。どこにも問い合わせはしていません。出典は最後にまとめています。神戸ビーフとほかの和牛の見分け方や、鉄板焼きで味わう店については本物の神戸ビーフ:見分け方と食べられる店をご覧ください。

要点

老舗での一夜のご相談 →


同じ鍋の二つの作り方

すき焼きには二つの流儀があります。キッコーマンは2024年に1,158人に行った調査で、関東風を、たれを割下にしておき、肉を少し焼いてから具材とたれを入れ、煮ながら食べるもの、と定めました。関西風は、先に肉を焼いて砂糖やしょうゆで味を付けて食べ、そのあとでほかの具材を焼いたり煮たりします。大阪や京都を含む近畿では、割下をつくる人は11%にとどまり、57%が調味料をじかに使っていました。調査は、二つの流儀のゆるやかな境目を東海地方に置いています。

違いは皿の上に表れます。関東の鍋は甘くまろやかになりやすく、浅い割下の中に肉がねぎや焼き豆腐、しらたきと並びます。関西の鍋は、鉄に脂が落ちる音から始まり、最初の一枚をほとんどそのまま味わいます。まず牛そのものを味わいたい方に向いています。二つを合わせた店も多く、どう作るかは店が決めることです。私たちは、その店がどちらの流儀かをお伝えし、味わいたいものに合った夕べにします。

東京の老舗

人形町今半の歴史は、1895年に本所吾妻橋で開いた牛鍋屋に始まります。関東大震災からの復興のなかで、1928年に店は二つに分かれ、その一つが今の浅草今半です。日本橋支店は1952年12月、人形町の寄席の跡に開き、1956年に独立しました。本店では2階ですき焼きとしゃぶしゃぶを出しています。すき焼きには黒毛和牛の雌牛を中心に使い、約20日熟成させます。席では熟練の炊き手が食べごろを見極めて取り分け、最後は鍋に残った割下で溶き卵を半熟にし、ご飯にのせて締めます。

国際通りの浅草今半は雌牛だけを使い、神戸牛の取扱指定店で、兵庫県の二つの契約牧場の名を挙げています。2階には掘りごたつや椅子の個室があり、3階の二つの特別室はつなげると最大16人で使えます。同じ浅草のちんやは1880年に料理屋として始まり、1903年にすき焼きの専門店になりました。2021年8月に休業し、2022年3月18日に浅草の新しい場所で再開しています。肉は約30か月育てた黒毛和牛の雌牛だけで、約1か月熟成させ、割下は鍋の中で煮詰めません。和室一つ、洋室二つの個室があり、6〜8人で使えます。

京都の三嶋亭

三嶋亭は寺町三条にあります。初代の三嶌兼吉が妻のていとともに長崎で牛鍋を学び、1873年に開いた店です。店によれば、坪庭、欄干、天井、格子など、目に入るもののほとんどが創業当時のままで、部屋の桜の木も当時からのものです。鹿と紅葉の欄間は漆芸家の番浦省吾の作品です。席は180、個室が18室と大広間があります。

すき焼きは、炭火に近い効果を得られる電熱器で焼き、割下は五代目が磨き上げたものです。五代目は日本料理を修業し、茶の湯と生け花の稽古を続けていて、花コースでは季節の前菜、菓子、薄茶がすき焼きを囲みます。夕方5時以降の提供で、2日前までの予約が要り、数に限りがあります。いちばん上のコースでは、受賞牛や神戸牛を味わえます。京都の最初の夜には、新しいカウンターより三嶋亭をおすすめします。部屋そのものが食事の一部で、この町は150年以上ここで牛肉を食べてきたからです。三嶋亭は水曜日とほかに不定休があるので、計画の早いうちに日を決めます。

皿に折りたたんで盛った霜降り牛の薄切り、鍋に入れる前

しゃぶしゃぶと大阪の名

しゃぶしゃぶは、もっと新しい料理です。日本政府の広報誌 Highlighting Japan は、その始まりを、1910年に大阪駅の近くで創業したステーキの店、スエヒロにたどっています。今の店主の祖父は、野菜と松阪牛の薄切りをごまだれで食べる鍋を考えていましたが、名前がありませんでした。ある日、従業員がたらいでおしぼりをすすぐのを見て、だしの中で肉をくぐらせる音を思い浮かべたのです。スエヒロは1952年にしゃぶしゃぶを品書きに載せました。だしは昆布と水だけで、この料理の個性はごまだれにあり、スエヒロは毎日新しく挽いています。

しゃぶしゃぶは、牛肉をできるだけ素のまま味わいたい方に向き、長い一日の夜には軽い選び方です。三嶋亭は水炊きとして出し、牛の味が伝わるよう、ふつうのしゃぶしゃぶ肉より少し厚めに切ります。冬の11月から2月には、大根おろしのみぞれ鍋も加わります。人形町今半、ちんや、三嶋亭はどれもしゃぶしゃぶも出しているので、好みの違うご家族でも一つの卓を囲めます。

仲居さんと部屋と牛

老舗では、誰かが作ってくれます。東京の旅の媒体は、ちんやでは調理をすべて店の人が担うと書き、人形町今半は炊き手が一枚ずつ見極めると説明しています。鍋の番をする仲居さんが火加減と頃合いを見て、お客様は肉を溶き卵にくぐらせて食べるだけです。ご家族や仕事の会食なら、個室にすればその心配りを自分たちだけで受けられます。こうした店の個室は数が限られています。

牛は品種で呼ばれ、黒毛和牛であることが多く、脂のきめの細かさから雌牛だけを買う店がいくつもあります。さらに進んで、神戸ビーフは、ブロンズ像のある指定登録店だけが扱え、DNA鑑定で確かめられている、とブランドを管理する協議会は書いています。私たちは店が出す牛の品種と等級を確かめ、神戸ビーフのコースがあればお願いします。銘柄のくわしいことは神戸ビーフの記事にあります。

夕べの手配

町と夕べに合わせて店を選びます。京都の最初の夜には三嶋亭、日本橋や浅草を歩く日には人形町今半かちんや、神戸ビーフが目当てなら浅草今半です。個室とコースを前もってお願いし、アレルギーや生卵を避ける方がいるかを伝え、ほかの予定に合わせて時間を決めます。部屋とコースは店の判断によります。店から返事が届いてから、書面でお知らせします。

7〜21日の旅をつくる Signature の中では、すき焼きかしゃぶしゃぶの夕べを一度、懐石の夕食や一、二のカウンターと並べることがよくあります。食事はそれぞれいちばん簡単な方法で精算できるようにします。たいていはホテルのお部屋付けか当日のお支払いです。懐石の流れについては懐石の作法をご覧ください。

出典と確かめ方

2026年11月5日に、下の頁を読みました。店、会社、そのほかどこにも問い合わせはしていません。営業時間、部屋、コースは変わることがあり、席はそれぞれの店が決めます。

よくあるご質問

関東と関西のすき焼きはどう違いますか

関東風は、あらかじめ合わせた割下で牛肉を煮ます。関西風は、先に牛肉を焼いて鍋の中で砂糖としょうゆで味を付けるので、最初の数枚をほとんどそのまま味わえます。

すき焼きは作ってもらえますか

老舗ではそうです。仲居さんが席で一枚ずつ見極めて仕上げ、お客様は卵にくぐらせて食べます。店ごとの出し方は前もってお伝えします。

個室にできますか

三嶋亭には個室が18室あり、人形町今半、浅草今半、ちんやにも個室があります。数が限られているので、夕べを組む時にお願いします。部屋は店の判断によります。

最初の夜はすき焼きとしゃぶしゃぶのどちらがよいですか

甘さと鍋の楽しさならすき焼き、牛をいちばん素のまま味わうならしゃぶしゃぶです。両方を出す店がいくつもあるので、一つの部屋で別々の鍋を頼むこともできます。

生卵を食べない人がいる場合は

計画の時にお知らせください。店に伝え、卵につけずに牛肉を出してもらえるようにします。

老舗での一夜のご相談

日程と、どなたと行かれるか、牛肉のお好みをお知らせください。店、部屋、コースを理由とともに並べ、選んでいただけるようにします。

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手配するお店やバーには、紹介制や会員制のところもあります。お客様に代わってお願いし、お席と日取りはお店の判断によります。名前は公開していません。

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