日本で食べられているウニの大部分は輸入ものです。北海道の水産試験場がそうはっきり書いていて、道内のウニむき身の生産量は2013年度で約700トンでした。だからこそ、ウニは北へ食べに行く価値があります。夏のあいだ、積丹半島の断崖の海や利尻島、礼文島では、ウニは水揚げする船のすぐそばで、餌にしている昆布の磯から届きます。
この記事では、北海道のウニを紹介します。二つの種類とその違い、積丹の夏の漁期、北の果ての昆布の島、鮨のカウンターに届くまでのかたち、そして泊まる宿。2026年11月5日に、北海道立総合研究機構の水産試験場、北海道庁、積丹観光協会と町の水産技術指導員、山口県の水産研究センター、フェリー会社、二軒の宿、一軒の鮨店、食の雑誌、北海道新聞の頁を読みました。どこにも問い合わせはしていません。出典は最後にまとめています。北海道の部屋付きの湯と余市のウイスキーについては夏と冬の北海道:自分だけの湯とウイスキーとパウダースノーを、冬の日本海のカニについては日本のズワイガニをご覧ください。
要点
- 北海道で獲れるウニは2種類です。身が淡い色で「白」と呼ばれるキタムラサキウニと、濃い橙色で「赤」と呼ばれるエゾバフンウニです。
- 積丹で生ウニが出回るのは6月から8月。町の水産技術指導員によると、この3か月に約70万人が訪れます。
- 利尻漁協によると、島のウニ漁が認められるのは1年に約3か月だけ。ウニは利尻昆布を食べて育ちます。京都の懐石で澄んだだしを引く、あの昆布です。
- 塩水うには海水と同じくらいの塩水に浸したもの。木の板に並べた板うには、形を保つためにミョウバンを使うことが多いとされます。
- 稚内から利尻島へはフェリーで1時間40分。積丹は札幌から車で約80kmです。
赤と白 北海道の二つのウニ
北海道立総合研究機構の水産試験場は、北海道で獲れるウニとして二つの種類を挙げています。キタムラサキウニは、えりも岬から相模湾までの太平洋岸と、北海道から対馬までの日本海岸に広く棲むウニです。北海道は国内最大の産地で、関東では淡い色の身が「白」の系統として高値で取り引きされます。地元では「ノナ」という呼び名もあります。エゾバフンウニはより冷たい海に適応したウニで、水温の低い道東では、ほとんどがこのウニです。積丹の観光の頁が「赤」と呼ぶ、濃い橙色の身です。
水産試験場によると、北海道の漁期はエゾバフンウニが6月から8月、キタムラサキウニが3月から9月で、漁をする日はそれぞれの地域で決めています。どちらも一人乗りの磯舟から長い柄のたも網で獲り、水深はエゾバフンウニが1〜7m、キタムラサキウニが12mほどまで。食の雑誌dancyuは、赤を濃厚、白をやや濃厚と書いています。どちらが好みかは、ひとつのカウンターで両方を並べて味わうのがいちばん楽しい決め方だと、私たちは考えています。
夏の積丹
積丹半島は小樽の西で日本海へ突き出し、その海は「シャコタンブルー」と呼ばれるほど澄んでいます。積丹観光協会も東しゃこたん漁協も、生ウニの時期を6月から8月としています。町の水産技術指導員は、2026年5月の笹川平和財団の「Ocean Newsletter」で、この時期に約70万人が訪れると書いています。漁獲が減った理由にも触れています。ウニはホソメコンブを食べて育ちますが、磯焼けで藻場が減り、身も減りました。町は2009年度から藻場づくりに取り組み、15年かけて1.5ヘクタールの昆布の森を広げました。そこで獲れるウニの身は、磯焼けの漁場のウニの約1.5倍です。
半島の名物は、ご飯に身をのせたうに丼です。赤と白を半分ずつのせることもあります。北海道観光機構は夏だけの名物として紹介しています。日司町の「積丹の幸 みさき」は店主が自らウニを獲り、防腐剤を使わずに出す店で、営業は5月から10月、9時45分から16時まで。美国町の「ふじ鮨」本店は1967年に食堂として始まり、いまは積丹、ニセコ、小樽、すすきの、余市に5店を構えます。dancyuは、隣の古平町の鮨職人の「安いうに丼は他の産地のウニを使っている場合がある」という言葉を紹介しています。船が戻る浜で食べたいもう一つの理由です。観光協会は、行列の短い平日を勧めています。私たちは小樽やニセコからの車の時間を組み、昼の混雑の前に着くようにします。
利尻と礼文と昆布
北海道の北の端の沖に浮かぶ利尻島と礼文島も、ウニの名産地です。利尻漁協は、北海道の中でも利尻島のエゾバフンウニは最高級品とされること、ウニが利尻昆布を食べて育つこと、資源を守るためにウニ漁が1年に約3か月しか認められていないことを書いています。利尻昆布は、香りが高く透明で澄んだだしが引ける昆布として京都の懐石料理に使われています。皿の上のウニと京都の懐石のだしは、同じ磯から来ているのです。
西にある小さな島、礼文島のウニの水揚げは、水産試験場によるとむき身で約50トン、全道の2割近くを占めます。北海道新聞は2026年7月、高山植物とエゾバフンウニを目当てに、5月から7月に多くの観光客が礼文島を訪れると伝えています。島の夏の一日は、朝に花の咲く丘を歩き、昼に島のウニを味わう、そんな組み合わせができます。
塩水うにと板うにと鮨のカウンター
浜を離れたウニは、主に二つのかたちで運ばれます。板うには、浅い木の板に身をきれいに並べたものです。山口県の水産研究センターは、板うにの品質・衛生管理マニュアルの中で、作る工程の一つにミョウバン処理を挙げています。食の媒体macaroniはその理由を、ミョウバンがやわらかい身の形を保つためで、ウニを苦いと感じるのはこのミョウバンの風味だと説明しています。塩水うには、海水と同じくらいの塩水に身を浸したもので、ミョウバンを使わないことが多く、船の上で食べた味に近いままカウンターに届きます。ただしmacaroniは、塩水うににもミョウバン入りの品があるので表示を確かめるよう勧めています。函館の「うにむらかみ」がミョウバンを加えないウニを出していることは、飲食店ガイドSAVOR JAPANが紹介しています。
鮨なら、札幌と積丹のあいだにある小樽です。1967年創業の家業を継ぐ「伊勢鮨」は、昼は11時30分、夜は17時に開き、予約は来店日の2か月前の同じ日の11時から受け付けます。定休日は水曜日と、第1・第2・第3火曜日です。朝を積丹の海で過ごし、夜は小樽のカウンターへ。ウニの一日のしめくくりにふさわしい流れです。北海道で人気の高いカウンターには、紹介がなければ座れない店もあります。私たちはお客様に代わってお願いし、お席と日取りはお店の判断によります。くわしくは日本の紹介制の店に入るにはをご覧ください。
いつ行き どこに泊まるか
時期は6月から8月です。積丹の生ウニもこの3か月で、北海道全体のエゾバフンウニの漁期も同じ3か月にあたります。積丹は札幌から約80km、車で約1時間40分。小樽やニセコの宿からなら日帰りで十分に行けます。稚内から利尻島の鴛泊港まではフェリーで1時間40分。2026年の夏の時刻表では稚内発が1日3便でした。利尻島には空港もあり、鴛泊港まではタクシーで約10分です。
積丹へ出かける日は、朝里川温泉の「小樽リトリート 蔵群」が拠点になります。全19室のすべてに客室温泉があります。ニセコの「坐忘林」は15の客室それぞれに内湯と露天風呂があり、料理長 瀬野嘉寛による北海道の懐石「北懐石」を出します。新千歳空港から車で約2時間です。7日から21日の旅を設計するSignatureの中で、ウニの夏は北海道で4〜6泊になることが多いです。宿、車と運転手、フェリー、カウンターを手配し、それぞれをいちばん簡単な方法で、たいていはホテルの会計か当日にお支払いいただけるようにします。お二人の旅の宿の比べ方は北海道のハネムーンをご覧ください。
出典と確かめ方
2026年11月5日に、下の頁を読みました。店、宿、漁協、官庁、そのほかどこにも問い合わせはしていません。漁期は毎年決められ、天候や海の状態で変わります。
- 北海道立総合研究機構 水産研究本部 うに漁業:二つの種類の漁期、主な産地、漁の方法と水深、礼文島の約50トンと全道に占める割合
- 北水試だより84号(2012年):キタムラサキウニの分布、北海道が最大の産地、関東での「白系統」、ノナという呼び名、道東はエゾバフンウニが主体
- 北水試だより91号(2015年):2013年度の道内のウニむき身生産量約700トン、国内流通の大部分が輸入もの
- 北海道庁 東しゃこたん漁業協同組合:生うには6〜8月
- 北海道庁 利尻漁業協同組合:利尻島のエゾバフンウニ、利尻昆布で育つウニ、ウニ漁は年に約3か月、懐石に使われる利尻昆布
- 積丹観光協会 うに漁解禁、平日のすすめ:漁期は6月から8月、平日の来店のすすめ
- 積丹観光協会 積丹の幸 みさき、ふじ鮨本店:店主が獲るウニ、営業期間と時間、1967年の創業と5店舗
- 笹川平和財団 Ocean Newsletter 605号(2026年5月):積丹町の水産技術指導員による約70万人の来訪、ホソメコンブ、1.5ヘクタールの藻場と身入り
- 北海道観光機構 積丹ウニ:赤のエゾバフンウニ、白のキタムラサキウニ、夏のうに丼
- dancyu 積丹半島沖のエゾバフンウニとキタムラサキウニ:赤と白の味、道沿いのうに丼、古平の鮨職人の言葉
- 北海道新聞 2026年7月24日:高山植物とエゾバフンウニを目当てに5〜7月に礼文島を訪れる観光客
- 山口県水産研究センター 板うに品質・衛生管理マニュアル:板うにの工程のミョウバン処理、10℃以下での保存
- macaroni 塩水うに:海水と同じくらいの塩水に浸した塩水うに、板うにのミョウバンと苦み
- SAVOR JAPAN 北海道のウニ(英語):函館のうにむらかみとミョウバンを使わないウニ
- 伊勢鮨(小樽):1967年創業、営業時間、定休日、2か月前からの予約受付
- ハートランドフェリー 時刻表、利尻島の乗り場:稚内から鴛泊まで1時間40分、夏の3便、利尻空港からのタクシー
- ようこそさっぽろ 積丹町特集:札幌から車で約80km、約1時間40分
- 小樽リトリート 蔵群 客室:全19室の客室温泉、朝里川温泉
- 坐忘林、アクセス(英語):15の客室の内湯と露天風呂、北懐石、料理長 瀬野嘉寛、新千歳から約2時間
よくあるご質問
北海道のウニの季節はいつですか
夏です。積丹の生ウニは6月から8月で、水産試験場は北海道全体のエゾバフンウニの漁期も6月から8月としています。礼文島には5月から7月に多くの人が訪れます。
赤いウニと白いウニは何が違いますか
赤はエゾバフンウニで、身は濃い橙色、味は濃厚です。白はキタムラサキウニで、身の色が淡く、味はやや軽やかです。積丹のうに丼には、赤と白を半分ずつのせたものもあります。
塩水うにと板うにではどちらがよいですか
塩水うにのほうが、船の上で食べた味に近いといえます。板うには形を保つためにミョウバンを使うことが多く、かすかな苦みが残ることがあります。塩水うには海水と同じくらいの塩水に浸し、ミョウバンを使わないことが多いものです。
利尻島と礼文島へはどう行きますか
稚内からフェリーで利尻島の鴛泊港まで1時間40分、または利尻空港へ飛行機で。礼文島へは稚内か利尻島からフェリーで渡ります。
夏以外にも北海道のウニは食べられますか
一部は食べられます。水産試験場によるとキタムラサキウニの漁期は3月から9月なので、春や初秋にも北海道の白いウニが出ることがあります。赤いエゾバフンウニの漁期は6月から8月です。
北海道のウニの夏のご相談
いつ来られるか、どなたと旅をされるか、どんな食事がお好きかをお知らせください。海辺と島とカウンターと宿を、理由とともに並べ、選んでいただけるようにします。
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