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予約サイトの手数料の仕組みと消費税

白い紙の上に置かれた電卓とペン

予約サイト(OTA)の手数料は、予約ごとに、契約で決めた割合を予約の額に掛けて払うものです。払い方は、毎月届く請求書で払う形と、予約サイトが預かったお客様の代金から差し引かれる形があります。何の額に掛かるか、率がいくらかは、予約サイトと契約で違います。海外の予約サイトで契約の相手が国外の会社の場合、手数料の消費税の扱いは、国税庁が質疑応答事例でリバースチャージ方式として示しています。この記事では、Booking.com、エクスペディア、Agodaの宿向けの案内と国税庁のページで確かめたことを並べ、貴館の契約書と請求書で確かめる点を表にまとめます。

要点

  • 予約サイトの手数料は、予約ごとに契約で決めた割合を予約の額に掛けたものです。Booking.comでは客室料金のほか清掃料、サービス料、取消料や不泊の料金も対象で、市税などの現地の税には掛けないとしています。
  • 率は国、宿のタイプ、契約で違い、Booking.comとエクスペディアの宿向けのページには決まった率の数字は書かれていません。契約書と管理画面の請求明細で確かめます。
  • Booking.comの請求書は毎月第1週に前の月のチェックアウト分が届き、発行から14日以内に払います。予約サイトが代金を預かる形では、手数料が宿への支払いから差し引かれることがあります。
  • 国税庁は、国外事業者が運営する宿泊予約サイトへの掲載の手数料をリバースチャージ方式の対象としています。一般課税で課税売上割合が95%以上の課税期間や、簡易課税制度が適用される課税期間は、当分の間なかったものとされ、申告も仕入税額控除もしません。
  • 請求書の発行元と消費税の書き方を見て、登録番号は国税庁の公表サイトで番号を入れて確かめます。日本の会社の番号が、契約の相手の番号とは限りません。

手数料が掛かる額

Booking.comのパートナーヘルプは、手数料を、Booking.comで受けた予約ごとに、予約の総額に対して一定の割合で請求する料金と説明しています。総額には客室料金のほか、清掃料、サービス料、取消料や不泊の料金など、宿がお客様に請求する追加の料金も含まれ、お客様がチェックアウトすると掛かります。

同じページで、手数料の対象になるものと、ならないものを分けています。

  • 対象になるもの お客様がチェックアウトして払った確定の滞在。返金不可と一部返金可の予約は、泊まったかどうかによらず対象です。取消料や不泊の料金をお客様に請求した取り消しと不泊、オーバーブッキングも対象ですが、オーバーブッキングは、掲載を始めて30日たっていない場合や、過去12か月の件数が5件未満の場合は免除されます。
  • 対象にならないもの 返金不可の予約などで取消料を免除したもの。チェックアウトから48時間以内に管理画面で不泊と記録し、料金を免除したもの。お客様のクレジットカードが無効で請求できず、管理画面で無効と記録したもの。

税については、市税などの現地の税には手数料を掛けず、付加価値税(VAT)や物品サービス税(GST)には、ほとんどの国で現地の税法に基づいて掛けるとしています。貴館にどう当てはまるかは、一般取引条件(GDT)で確かめるよう案内されています。宿泊税や入湯税を料金に含めて設定しているかは、管理画面の「宿泊施設」から「付加価値税(VAT)/税金/手数料など」に進むと確かめられます。

率の確かめ方

手数料の率は、予約サイトと契約によって違います。Booking.comは、率は宿の所在国、宿泊施設のタイプ、登録のときに結んだ宿泊施設パートナー契約で決まり、契約書か、管理画面の「ファイナンス」にある「請求明細」で確かめられるとしています。請求明細の率が契約書より高いときは、露出を上げるマーケティングのプログラムに参加していて、その分の率が基本の率に足されていることが考えられます。率は予約を受けた時点のものに固定され、率を変えるときは、署名した書面か正式な通知が前もって送られるとしています。

エクスペディアの宿向けの掲載のページは、予約ごとの手数料は国やマーケットによって違い、契約のときに宿に当てはまる率を案内するとしています。

どちらのページにも、決まった率の数字は書かれていません。この記事でも率は挙げず、契約書と毎月の請求明細で確かめた率を使う前提で進めます。予約サイトとの契約の料金の条件は予約サイトへの依存を減らす進め方にまとめています。

請求の時期と払い方

Booking.comの手数料の請求書は、毎月第1週に、前の月にお客様がチェックアウトしたすべての予約の分をまとめて発行され、メインのメールアドレスと管理画面のメールボックスに届きます。たとえば1月31日に着いて2月1日に発ったお客様の手数料は、3月の請求書に入ります。予約ごとの内訳は、管理画面の「ファイナンス」にある「請求明細」で見られます。

  • 払う期限 請求書の発行日から14日以内です。遅れたり払わなかったりすると、掲載が一時的に止まることがあります。
  • 払い方 銀行振込のほか、国によってはオンラインやクレジットカードの決済、銀行引き落としが使えます。Booking.comペイメントを使い、銀行振込で支払いを受け取っている場合、手数料は通常、宿への支払いから自動で精算されます。
  • 予約の変更の記録 不泊や取り消しは、チェックアウトから48時間以内に管理画面で記録します。期限内に記録しないと、元の予約の全額に手数料が掛かります。
  • 請求の誤り 過去3か月以内の予約は、請求明細から誤りとして報告し、クレジットノートを求められます。処理には最大14営業日かかることがあるとされています。

エクスペディアやAgodaなど、ほかの予約サイトの請求の時期と払い方は、契約書と管理画面の案内で確かめます。

代金を誰が受け取るか

手数料の払い方は、お客様の代金を予約サイトが預かる形か、宿が館で受け取る形かで変わります。各社の宿向けのページでは、次のように説明されています。

  • Booking.com Booking.comペイメントを使うと、Booking.comが宿に代わって決済を受け持ち、お客様は到着の前に払えます。宿は支払いを受け取る頻度を、日ごと、週ごと、月ごとから選びます。使わない場合は、通常、チェックインかチェックアウトのときに宿がお客様から直接受け取ります。
  • エクスペディア 事前決済では、お客様が予約のときにオンラインで払い、宿はチェックアウトのときにExpedia Groupが発行するバーチャルクレジットカードに請求します。現地決済では、お客様がチェックアウトのときに宿へ払い、宿が手数料をExpedia Groupに払います。両方を出して、お客様に選んでもらうこともできます。
  • Agoda Agodaが代金を受け取る予約(Agoda Collect)では、Agodaが宿に代わって予約者から代金を預かり、予約を取り次ぐサービスの料金を差し引いた残りを宿に払い、手数料の明細を送るとしています。

代金を予約サイトが預かる形でも、館で受け取るものが残ることがあります。Booking.comのヘルプは、1名ごとに掛かる税や追加の料金を管理画面で「別料金」にしている場合、Booking.comペイメントで前払いされた予約でも、チェックインのときに宿がお客様から受け取るよう案内しています。2026年10月15日に読んだページでは、Booking.comが1名ごとの料金を代わりに受け取る国の一覧に日本は入っておらず、一覧にない国の宿は、希望すれば1名ごとの市税などを前もって受け取る仕組みに参加できるとしていました。宿泊税と入湯税の英語での伝え方は宿泊税と入湯税を英語で伝えるにあります。

海外の予約サイトの手数料と消費税

海外の予約サイトの中には、宿と契約を結ぶ相手が国外の会社のものがあります。公正取引委員会の2022年の発表では、Booking.comのサイトを運営し、日本の宿と契約を結んでいたのは、オランダに本店を置くBooking.com B.V.とされています。エクスペディアの件では、スイスに本店を置く会社が、自ら、または同じ企業グループの会社を通して宿と契約していたとされています。いまの貴館の契約の相手は、契約書と請求書の発行元で確かめます。

国税庁の質疑応答事例は、国外事業者が運営する宿泊予約サイトに、自らが経営する国内の宿泊施設を載せるために払う手数料を、国外事業者から受ける「事業者向け電気通信利用役務の提供」の対価にあたるとしています。この取引は「特定課税仕入れ」になり、サービスを受けた国内の事業者が消費税を申告して納めます。これをリバースチャージ方式と呼び、納めた税は、ほかの仕入れと同じく仕入税額控除の対象になります。

ただし当分の間、次の課税期間は、特定課税仕入れはなかったものとされます。リバースチャージ方式で申告する必要はなく、仕入税額控除の対象にもなりません。

  • 一般課税で課税売上割合が95%以上の課税期間 質疑応答事例は、簡易課税制度の適用がなく課税売上割合が95%以上のホテルの法人を例に、申告は要らず、手数料は仕入税額控除の対象にもならないと答えています。
  • 簡易課税制度が適用される課税期間 国税庁のQ&A(令和8年6月改訂)は、インボイス制度を機に免税事業者から課税事業者になった事業者の2割特例や、個人事業者の3割特例が適用される課税期間も、同じ扱いに挙げています。

リバースチャージ方式で申告が要るのは、一般課税で申告し、その課税期間の課税売上割合が95%未満の事業者に限られます。国外事業者には、リバースチャージ方式の対象であることを前もって表示する義務がありますが、国税庁のQ&Aは、表示がなくても、取引が事業者向け電気通信利用役務の提供にあたれば、受けた事業者に納める義務が生じるとしています。

質疑応答事例は、令和7年8月1日現在の法令等に基づく一般的な回答で、事実関係が違えば課税関係が変わることがあると断っています。貴館の手数料がこれにあたるか、貴館の課税期間がどちらにあたるかは、契約の中身と申告の方法によるので、顧問の税理士と確かめます。

インボイスと登録番号の確かめ方

国税庁のインボイスのQ&A(問103-3)は、国外事業者から受けた事業者向け電気通信利用役務の提供について、リバースチャージ方式で申告して納める消費税の仕入税額控除には、適格請求書(インボイス)の保存は要らず、決まった事項を書いた帳簿の保存で足りるとしています。

国内の会社に払う手数料で、請求書に消費税が載っているものは、ほかの仕入れと同じで、原則として帳簿と適格請求書などの保存が仕入税額控除の要件になります(国税庁タックスアンサーNo.6498)。適格請求書は、税務署長の登録を受けた適格請求書発行事業者でなければ出せません。

登録は、国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトで確かめます。登録番号(Tを除く13桁の数字)を入れて引く仕組みで、一度に10件まで調べられます。法人番号を持つ事業者の登録番号は、Tのあとに法人番号が続く形です。

  • 請求書の発行元を見る 会社名と所在地(どの国の会社か)を見て、契約書の相手と同じかを確かめます。
  • 消費税の書き方を見る 消費税の額と登録番号が書かれているか、リバースチャージ方式の対象であることが書かれているかを見ます。
  • 番号を公表サイトで引く 出てきた名前が請求書の発行元と合うか、登録の日はいつかを見て、確かめた日を控えます。
  • 日本の会社の番号と取り違えない Agodaの宿向けの案内は、日本の現地法人(Agoda International Japan株式会社)はサポートの機能を受け持つ別の会社で、現地法人の登録番号をAgoda Company Pte Ltdの日本での事業に使うことはできないとしています。日本の会社の番号が見つかっても、契約の相手の番号とは限りません。

確かめることの一覧

契約書と毎月の請求書を手元に置き、予約サイトごとに次の表を埋めます。

予約サイトの手数料で確かめること(各社の宿向けのページと国税庁のページを2026年10月15日に読んで作成)
確かめることどこで確かめるか見る点
率契約書、管理画面の請求明細基本の率と、参加しているプログラムで足される率
掛ける額契約の条件(Booking.comは一般取引条件)、請求明細清掃料、サービス料、取消料、不泊の料金を含むか。現地の税と消費税の部分をどう扱うか
請求の時期毎月の請求書いつチェックアウトした分か。払う期限(Booking.comは発行から14日以内)
払い方管理画面の支払いの設定振込で払うか、預かった代金から差し引かれるか
代金の受け取り方契約、管理画面予約サイトが預かる形か、館で受け取る形か。館で受け取る税が残るか
契約の相手契約書、請求書の発行元会社名と、どの国の会社か
消費税の書き方請求書消費税の額と登録番号、リバースチャージ方式の対象である旨
登録番号国税庁の公表サイト番号で引いた名前と登録の日が、請求書と合うか

埋めた率と毎月の手数料の合計は、予約の経路ごとの件数と並べると、どの経路にいくらかかっているかが見えます。数え方は予約の経路を数えるにあります。

よくある質問

Booking.comの手数料に消費税はかかりますか

国税庁の質疑応答事例は、国外事業者が運営する宿泊予約サイトに宿を載せるために払う手数料を、事業者向け電気通信利用役務の提供の対価とし、サービスを受けた国内の事業者が申告するリバースチャージ方式の対象としています。一般課税で課税売上割合が95%以上の課税期間や、簡易課税制度が適用される課税期間は、当分の間、その取引はなかったものとされ、申告も仕入税額控除もしません。貴館の契約の相手と請求書の書き方を確かめ、扱いは顧問の税理士と決めます。

Booking.comやTrip.comの登録番号はどこで確かめますか

請求書と契約書に書かれた発行元の会社名と登録番号を見て、国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトに番号を入れて確かめます。公正取引委員会の2022年の発表では、日本の宿と契約を結んでいたのはオランダに本店を置くBooking.com B.V.で、Booking.com Japan株式会社は日本で支援の業務を行う会社とされていました。Trip.comの宿向けの掲載のページには、サイトの運営はTrip.com Travel Singapore Pte. Ltd.と書かれています。日本の会社の番号が見つかっても、契約の相手の番号とは限りません。

予約サイトの手数料は宿泊税や入湯税にも掛かりますか

Booking.comのパートナーヘルプは、市税などの現地の税には手数料を掛けないとしています。宿泊税や入湯税を料金に含めているか、別料金にしているかは、管理画面の「宿泊施設」から「付加価値税(VAT)/税金/手数料など」に進むと確かめられます。税の設定は館の側では変えられず、変えるときは管理画面のメールボックスから連絡するよう案内されています。ほかの予約サイトは、契約書と請求明細で確かめます。

キャンセル料や不泊の料金にも手数料はかかりますか

Booking.comの案内では、取消料や不泊の料金をお客様に請求した場合は手数料の対象になり、免除した場合は対象になりません。不泊や取り消しは、チェックアウトから48時間以内に管理画面で記録する必要があり、記録しないと元の予約の全額に手数料が掛かるとされています。返金不可の予約は、お客様が泊まったかどうかによらず対象です。

予約サイト経由のお客様にインボイスを出すのは誰ですか

Agodaの宿向けの案内は、Agodaは予約を促すプラットフォームとして手数料を受け取る立場で、お客様に宿泊のインボイスは出せず、参照販売料金に対するインボイスを出すのは宿の責任だとしています。Booking.comのパートナーヘルプも、すべての予約は宿とお客様の直接の取引とみなされるとしています。貴館が適格請求書発行事業者なら、お客様から求められたときに出せるよう、出し方を決めておきます。

まとめ

予約サイトの手数料は、予約ごとに契約で決めた割合を予約の額に掛けたものです。Booking.comでは客室料金のほか清掃料や取消料なども対象になり、市税などの現地の税には掛かりません。請求は毎月まとめて届くか、予約サイトが預かった代金から差し引かれます。率は契約で違うので、契約書と請求明細で確かめます。国外の会社が運営する予約サイトに払う掲載の手数料は、国税庁がリバースチャージ方式の対象としていて、一般課税で課税売上割合が95%以上の課税期間や、簡易課税制度が適用される課税期間は、当分の間なかったものとされます。請求書の発行元と登録番号を確かめ、税の扱いは顧問の税理士と確かめます。STAYGOコンサルティングでは、予約サイトごとの手数料と予約の数を一つの表に並べ、どの経路に力を入れるかを一緒に考えます。

出典と調べ方

十五のページと資料は、記事を書いた2026年10月15日に開いて読み、確かめました。国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトの全件データ(2026年9月30日時点)も引きましたが、いまの契約の相手の会社を各社の公式のページで確かめきれなかったため、各社の登録の有無は記事に書いていません。手数料の率は契約ごとに違うため書いていません。机上で調べたもので、国税庁や各社に問い合わせてはいません。税の扱いは一般的な案内なので、貴館の扱いは顧問の税理士と確かめてください。

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