日本の梅の季節は、1月の最初の一輪から3月下旬のしだれ梅まで続きます。その中心にあるのが、梅をこよなく愛し、学問の神さまとして祀られる菅原道真公、天神さまの神社です。2027年の日程は、すでに三つ決まっています。熱海梅園の梅まつりは1月9日(土)から3月7日(日)まで。京都の城南宮では、2月18日(木)から3月22日(月)まで、しだれ梅の季節に合わせて梅の枝を手にした神楽が毎日二回舞われます。京都の北野天満宮は、道真公の祥月命日にあたる2月25日に梅花祭を行い、上七軒の芸妓さんと舞妓さんがお点前をする野点が開かれます。2027年の2月25日は木曜日です。偕楽園の水戸の梅まつり、東京の湯島天満宮の梅まつり、太宰府天満宮の曲水の宴は、2026年10月31日の時点で2027年の日程をまだ公表していませんでした。

この記事では、私たちが選んだ6か所について、2027年の日程が出ているものはその日程を、まだのものは2026年の日程を目安として載せています。あわせて、年によって大きく前後する咲く時期、梅の下でいただくお茶、混雑の前に朝を組み立てる方法もまとめました。2026年10月31日に、各神社、庭園、自治体、観光協会の公式の頁を読み、気象庁の開花の記録、百科事典、nippon.com、旅行ガイドのるるぶとあわせて確かめました。神社や庭園、自治体への問い合わせはしていません。出典は最後にまとめています。一年を通した行事は日本の行事の暦:月ごとの祭りと季節の習わし →をご覧ください。

要点

梅の季節のことをご相談ください →


梅と学問の神さま

梅は早くに日本へ渡ってきた木です。nippon.com によると、梅は中国から朝鮮半島を経て伝わったとされ、8世紀の『万葉集』には梅を詠んだ歌が100首以上あります。城南宮は、鑑賞用の花梅は花だけでなく、香りや幹の形、枝ぶりも楽しむものだと説明しています。

日本で梅といちばん縁の深い人が、菅原道真公です。北野天満宮の記録では、道真公は845年6月25日に生まれ、無実の罪で九州の大宰府へ左遷され、903年2月25日にその地で亡くなりました。都を発つ前、道真公は庭の梅に語りかけるように「東風吹かば 匂ひおこせよ梅の花 あるじなしとて 春を忘るな」と詠みました。東の風が吹いたら香りを届けておくれ、主がいなくても春を忘れるな、という歌です。太宰府天満宮によると、主を慕った梅は一夜にして大宰府まで飛んできたと伝えられます。その飛梅は今も御本殿の右手に立ち、品種は境内のどの梅よりも早く咲く極早咲きの「色玉垣」だそうです。北野天満宮には、907年に梅が道真公の邸から大宰府の墓所へ飛んだと記す記録が残っています。

道真公は天神さまとして祀られ、梅はその花です。太宰府天満宮によると、道真公が五歳で初めて詠んだ歌にも紅梅が登場し、境内のあちこちに梅の紋が見られます。北野天満宮と太宰府天満宮は、どちらも祥月命日の2月25日に梅花祭を行います。日本大百科全書(ニッポニカ)によると、北野天満宮の梅花祭は菜種御供とも呼ばれ、かつては神饌に菜の花を挿し、菜の花が咲かないときには梅の花にかえたといいます。

しだれ梅は、もう少し後の時代のものです。城南宮は、江戸時代の園芸の流行にその始まりを置き、宝永7年(1710年)の『増補地錦抄』に、柳のように枝が垂れる梅の記述があることを紹介しています。

梅の咲く時期

梅の庭は、早咲き、中咲き、遅咲きと順に咲いていくので、季節が長く続きます。北野天満宮によると、早咲きの梅は正月明けから咲き始め、3月末ごろまで咲き継ぎ、いちばんの見頃は2月下旬から3月中旬です。偕楽園の梅図鑑には、1月中旬から3月中旬にかけて咲く品種が並んでいます。熱海市観光協会によると、熱海梅園では毎年11月に最初の一輪が開きます。

気象庁は、各地の標本木の梅が初めて咲いた日を記録しています。その数字を見ると、年によって季節がどれほど動くかがわかります。寒さの厳しかった2025年は、水戸で3週間、京都で2週間以上、開花が遅れました。2026年は東京と福岡が早く、水戸と京都はちょうど平年どおりでした。

標本木の梅が初めて咲いた日(気象庁)
都市平年2025年2026年
福岡1月31日2月4日1月18日
東京1月22日1月29日1月14日
水戸2月3日2月26日2月3日
京都2月22日3月11日2月22日

咲き始めは、始まりにすぎません。城南宮は2011年からしだれ梅の開花を記録しています。見頃の始まりは、早い年で2020年の2月15日、遅い年で2025年の3月11日と記録上もっとも遅く、2025年も2026年も見頃はおよそ10日間でした。決まった一日に合わせて旅を組むと見頃を外すことがあるので、私たちは一週間以上の幅と、複数の庭を見て考えます。

城南宮と水戸はどちらも、梅の三つの楽しみ方を紹介しています。寒さの中で咲き始めの花を探す「探梅」、満開の梅を眺める「観梅」、散りゆく花を惜しむ「惜梅」です。城南宮によると、咲き始めのころは比較的人が少なく、満開の数日後には苔の上が花びらで覆われます。道真公の歌は香りを詠んだものですが、nippon.com も野梅の花は香りが高いと書いています。

2027年の日程(いま決まっているもの)

表は、2026年10月31日の時点で各主催者が公表していた日程です。2027年がまだ発表されていないものは、同じ主催者の2026年の日程を目安として載せています。

梅の祭りと見頃の季節(2026年10月31日時点の公表による)
場所2027年2026年(目安)入場
熱海梅園(熱海市)1月9日(土)から3月7日(日)1月10日から3月8日2026年の梅まつりでは8時30分から16時のみ¥300、それ以外の時間は無料
城南宮(京都、しだれ梅と椿)2月18日(木)から3月22日(月)2月18日から3月22日神苑¥1,000、9時から16時30分(受付は16時まで)
北野天満宮(京都、梅花祭と野点)2月25日(木)2月25日(水)境内は7時から17時
北野天満宮(京都、梅苑)未発表2月1日から5月24日(インスタレーションと合わせて)2026年は当日¥3,000、9時から20時30分、毎日ライトアップ
水戸の梅まつり(偕楽園と弘道館、水戸市)未発表2月11日から3月22日梅まつり期間は¥500、2月中旬から朝6時に開園
文京梅まつり(湯島天満宮、東京)未発表2月8日から3月8日境内は無料、6時から20時
太宰府天満宮(福岡、曲水の宴)未発表(3月の第一日曜日に開催)3月1日(日)2026年は13時ごろから、参道の練り歩きはどなたでも見られます

北野天満宮と太宰府天満宮の梅花祭は、道真公の祥月命日なので毎年2月25日です。北野天満宮でまだ発表されていないのは、2027年の梅苑の公開です。太宰府の曲水の宴は、第一日曜日の決まりどおりなら2027年3月7日になりますが、神社はまだ確定していません。偕楽園は梅まつりを毎年2月中旬から3月下旬、文京区は湯島の梅まつりを毎年2月上旬から3月上旬と案内しています。

京都の庭で、濃い紅色の花をびっしりとつけて垂れるしだれ梅の枝

京都の北野天満宮と城南宮

947年に鎮座した北野天満宮には、約2万坪、およそ6.6ヘクタールの境内に50種、約1,500本の梅があります。梅苑「花の庭」は花の様子を見ながら、例年2月上旬に公開されます。白梅と紅梅、一重と八重が咲く間を散策路が縫い、新しい展望台からは梅苑を見渡せ、梅茶とお菓子の茶屋も開かれます。2026年は蜷川実花さんのインスタレーションの舞台として2月1日から5月24日まで公開され、毎晩20時30分までライトアップ、当日券は¥3,000(約19米ドル)でした。神社は日程が毎年変わると書いており、2027年の日程はまだ出ていません。

2月25日には梅花祭が行われます。北野天満宮によると、およそ900年の歴史がある祭典です。紙立と呼ばれる紙の袋に玄米を入れ、白梅と紅梅の小枝を挿して道真公に供え、その玄米は祭典の後に厄除玄米として授与されます。同じ日に、後で紹介する野点が境内で開かれます。

京都の南にある城南宮は、また違う景色です。神苑の「春の山」では150本のしだれ梅が薄紅色や紅白の花をつけ、そのまわりでは150品種、約400本の椿が秋から3月末にかけて咲きます。神社がとりわけ大切にしているのは、緑の苔に落ちた真紅の椿と、その上に垂れるしだれ梅の景色です。2027年の季節は2月18日から3月22日まで。期間中は毎日午前10時と午後3時に、梅の花を冠に挿した巫女が梅の枝を手に神楽殿で「梅が枝神楽」を舞い、どなたでも観覧できます。神苑では三脚や自撮り棒は使えず、期間中は北側の神苑だけが公開されます。

参道では、一日に作れる数の限られた名物の椿餅が、2個入り¥850で売られます。

水戸と熱海と東京

水戸の偕楽園は日本三名園のひとつで、水戸の梅まつりの中心の会場です。偕楽園を造ったのは水戸藩第9代藩主の徳川斉昭公で、藩校の弘道館も斉昭公が創設しました。水戸観光コンベンション協会によると、天保4年(1833年)に初めて領地を訪れた斉昭公は梅が少ないことに気づき、江戸で梅の実を集めて毎年水戸へ送ったと伝わります。いま偕楽園には約100品種3,000本、弘道館には約60品種800本の梅があり、2024年には偕楽園などの梅が「水戸のウメ」として日本植物園協会のナショナルコレクションに認定されました。130回目となった2026年の梅まつりは2月11日から3月22日まで開かれ、32万人が訪れました。

園内の好文亭の「好文」は、梅の別名です。偕楽園の説明によると、晋の武帝が学問に親しめば梅が咲き、学問をやめると咲かなかったという故事に由来します。好文亭は1945年8月の水戸空襲で焼け、1955年から再建されました。梅まつりの期間中、水戸では夜の観梅の催し、全国の梅酒が集まる祭り、梅の下での野点茶会が開かれます。

熱海梅園は1886年に開園し、樹齢100年を超える古木を含めて60品種469本の梅があります。熱海市観光協会は、ここを日本でいちばん早く咲く梅として紹介しています。2027年の梅まつりは1月9日から3月7日まで。2026年は期間中の8時30分から16時のあいだだけ¥300の入園料がかかり、2月25日からは無料になりました。園内には足湯や土産店が開き、日によっては熱海芸妓連の演芸会もありました。駐車場は毎日混み合うので、協会はJRで来るようすすめています。JR来宮駅から歩いて10分ほどです。

東京の湯島天満宮は、江戸時代から梅の名所として親しまれてきたと神社は書いています。神社とともに梅まつりを開く文京区によると、白梅を中心に約300本の梅があり、69回目の2026年は2月8日から3月8日まで開かれました。るるぶによると、17時から19時には夜の梅のライトアップもありました。東京メトロ千代田線の湯島駅から歩いて2分、門は朝6時に開きます。東京の庭園の一年については東京の日本庭園:六義園、浜離宮、小石川後楽園といつ行くか →をご覧ください。

太宰府と飛梅

太宰府天満宮は、全国の天満宮の総本宮を名乗っています。境内には約200品種6,000本の梅があり、神社によるとそのすべてが参拝者の奉納によって植えられたものです。まず飛梅が咲き、ほかの梅が順に続きます。

2月25日の梅花祭では、神職が冠に梅の花を挿し、巫女が「飛梅の舞」を奉納します。3月の第一日曜日には、天徳2年(958年)に始まった曲水の宴が開かれます。十二単や衣冠束帯の平安装束をまとった詠み人が梅の咲く庭の曲水のほとりに座り、上流から流れてくるお酒の盃が前を過ぎるまでに歌を短冊にしたためます。るるぶによると、2026年は3月1日の13時ごろから開かれ、参道の練り歩きはどなたでも見ることができます。

梅の下でいただくお茶

梅の季節のお茶でいちばん名高いのは、北野天満宮が2月25日に開く梅花祭野点大茶湯です。会場は境内の「船出の庭」で、豊臣秀吉が北野天満宮で催した北野大茶湯の故事にちなみ、道真公の千五十年大萬燈祭にあたる1952年に始まりました。お点前は、天満宮の東の参道に広がるお茶屋の街、上七軒の芸妓さんと舞妓さんが務めます。上七軒の歩みによると、東門の前に建てた七軒の茶店が始まりで、秀吉が大茶会の折にこの茶屋を休憩所にしたことが、日本のお茶屋の始まりと伝えられています。

2027年の席の配り方は、神社の頁にはまだ書かれていません。そのため、お客様ごとに前もって神社にお尋ねします。季節のほかの日には、北野の梅苑の茶屋で梅茶とお菓子をいただけます。水戸でも、梅まつりの催しに梅の下の野点茶会があります。祭りの人混みを離れて京都でゆっくりお茶をいただくなら、京都のプライベート茶会、その流れを順に →をご覧ください。

朝の時間の組み方

梅の庭は朝早くがいちばん静かで、開く時間は庭ごとに公表されています。偕楽園は2月中旬から朝6時に開園します。湯島天満宮は朝6時、北野天満宮は朝7時に門が開きます。ただし北野の梅苑は、2026年は9時からでした。城南宮の神苑は9時からで、神社によると、しだれ梅が見頃になると平日も週末も朝8時ごろから駐車場が満車になり、60分から90分待ちになります。熱海梅園は2026年、8時30分からしか料金がかからなかったので、それより早い散歩は無料でした。

曜日も大切です。2027年の2月25日は木曜日です。2026年の水戸の梅まつりには40日間で32万人が訪れたので、平日の朝早くがいちばん穏やかに楽しめます。運転手付きの車は、どの庭でも役に立ちます。駐車場が満車のときも城南宮の門の前で降りられますし、熱海では観光協会自身が車を控えるよう呼びかけています。料金は日本の運転手付きハイヤーの料金:東京、空港、日帰り →をご覧ください。泊まる場所は、京都の中心のホテルや旅館なら、北野と城南宮のどちらにも朝のうちに無理なく行けます。平日は京都駅八条口から城南宮へ、R'EX というバスも出ています。熱海に一泊すれば料金のかかる時間より前に梅園を歩けますし、太宰府へは福岡に泊まって訪れることができます。京都のエリアは京都はどこに泊まるか:初めての滞在に合うエリア →をご覧ください。

STAYGOにできること

STAYGOは、日本各地の個人旅行を組み立てています。旅の日程が1月から3月にかかるときはお知らせください。その週に咲いていそうな庭を見て、朝の時間を組み立てます。偕楽園や湯島での早い時間、城南宮へ向かう運転手付きの車、梅の近くの京都や熱海での一泊などです。2月25日の北野天満宮の野点や庭でのお茶については、何を手配できるかを神社や先方に聞き、できたこととできなかったことをはっきりお伝えします。手配はすべてお客様の名義で行い、神社や先方、運転手、ホテルへの支払いはお客様から直接、先方の料金のままで、私たちの手数料や上乗せはありません。旅は7日から14日のSignatureプランで、より長い旅や込み入った旅はBespokeで組み立てます。

出典と確かめ方

下の頁は2026年10月31日に読みました。日付、時間、料金、歴史は各神社、庭園、自治体、観光協会の公式の頁で、開花の日は気象庁で、背景は百科事典、nippon.com、旅行ガイドのるるぶで確かめています。神社、庭園、自治体、協会への問い合わせはしていません。るるぶから取った数字は本文でそう示しています。日付や時間、料金は2026年または2027年に公表されたもので、変わることがあります。お出かけ前に主催者の頁をご確認ください。米ドルの金額は ¥158=US$1(2026年10月)で換算した目安です。

よくあるご質問

日本の梅の季節はいつですか

1月から3月です。気象庁の標本木は、平年で東京と福岡が1月下旬、水戸が2月上旬、京都が2月下旬に咲き始め、品種の多い庭ではそこから一か月以上咲き続けます。年によって2週間から3週間ほど前後します。

2027年の北野天満宮の梅花祭はいつですか

道真公の祥月命日の2月25日で、2027年は木曜日です。神社は毎年この日に梅花祭を行い、上七軒の芸妓さんと舞妓さんがお点前をする野点を開きます。梅苑の2027年の公開日は、2026年10月31日の時点でまだ公表されていませんでした。

2027年の水戸の梅まつりはいつですか

2026年10月31日の時点で、2027年の日程はまだ公表されていませんでした。偕楽園によると梅まつりは毎年2月中旬から3月下旬に開かれ、2026年は2月11日から3月22日まででした。

梅がいちばん早く咲くのはどこですか

熱海梅園です。熱海市観光協会によると11月に最初の一輪が開き、2027年の梅まつりは1月9日から3月7日までです。この記事の都市の中では、東京と福岡が水戸や京都より先に咲くことが多いです。

梅の庭に入るには料金がかかりますか

季節に料金がかかるところと、かからないところがあります。城南宮の神苑は¥1,000、偕楽園は梅まつり期間に¥500、熱海梅園は2026年の有料の時間帯に¥300でした。湯島天満宮と北野天満宮の境内は無料ですが、北野の梅苑は別料金で、2026年の当日券は¥3,000でした。

梅の季節のことをご相談ください

1月から3月の旅の日程をお知らせください。その週に咲いていそうな庭を見て、梅の下でのお茶や、それぞれの庭の早い時間について先方に聞き、確かめられたことをお返しします。

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