日本でよく知られる家具の産地に、岐阜県の飛騨高山と北海道の旭川があります。飛騨高山では古代の都づくりにさかのぼる木工の伝統の上に1920年に椅子づくりが始まり、旭川ではつくり手の組合が北海道産広葉樹の基準を定めています。どちらの産地のつくり手にも東京の家のために注文できます。産地の催しやショールームで実物を見て、部屋と建物のエレベーターに寸法が合うかを確かめ、納期と配送をつくり手と書面で取り決めてください。

日本の家具の産地
日本の家具は、木材と技とつくり手が何世代にもわたって集まってきた産地でつくられています。複数の会社による現代的な椅子やテーブルで知られる産地もあれば、主に手仕事による箪笥や指物で知られる産地もあります。
後者のいくつかは、経済産業大臣が指定する伝統的工芸品です。指定は2025年10月時点で全国244品目です。例を2つ挙げます。宮城県の仙台箪笥は2015年に指定され、欅、透き漆の木地呂塗り、手打ちの鉄の金具でつくられます。大阪唐木指物は紫檀・黒檀などの輸入材による指物で、1977年に指定されました。飛騨と旭川は主に前者で、産地でデザインと製造を行い、全国に販売する家具会社が中心です。
飛騨
飛騨は岐阜県北部、高山を中心とする山あいの地域です。家具のつくり手は高山に拠点を置く協同組合飛騨木工連合会に属しており、そのウェブサイトには高山市と飛騨市の会員企業24社が載っています。連合会は「飛騨の家具」を登録商標として使っています。
連合会は、この地域の木工の源を、平城京(奈良)と平安京(京都)の造営に携わった「飛騨の匠」に求めています。近代の家具の歴史は、1920年に高山町で椅子づくりが始まったところから語られます。地元のブナはそれまで炭や下駄の歯にしか使われていませんでしたが、2人の技術者がブナを曲げて家具にできることを示しました。新しい会社はトーネット式の曲木の椅子づくりに取り組み、連合会によれば、自信を持てる椅子ができるまでに約2年かかりました。
連合会は毎年秋、高山市と飛騨市で「飛騨の家具フェスティバル」を開いています。旅の計画の前に、ウェブサイトで日程を確かめてください。
旭川
旭川は北海道の中央部にある市です。旭川家具工業協同組合には、旭川市と周辺の町のつくり手が集まっています。組合のウェブサイトは北海道材の家具について基準を定めており、見える木部の80%超が北海道で伐採された広葉樹(カバ、ナラ、タモ、ウォールナット、サクラ、カエデなど)であることを求めています。
組合のサイトには、1992年から会員のつくり手と植樹を続けてきたこと、2014年に北海道材のプロジェクトを始めたことも記されています。ショールームの旭川デザインセンターは旭川市永山2条10丁目1-35にあります。開館日は組合のサイトで確かめてください。旭川では国際家具デザインコンペティション旭川(IFDA)も開かれ、IFDA 2027の応募受付は2026年7月1日から12月11日までです。
東京の家に産地の家具を選ぶ
産地の家具はJapandiの家によくなじみます。無垢の広葉樹、簡素な組み方、目で見て手で触れられる仕上げがそろっています。日々使うためのよくできた物という、mingei(民藝)の考え方にも通じます。名前よりも、実際の選び方の方が大切です。
無垢材は季節に応じて湿気を吸ったり吐いたりします。何週間も閉めたままの東京のマンションは、湿気の多い夏と暖房で乾く冬のあいだで大きく揺れることがあります。家の使い方をつくり手に伝え、木と仕上げについてのすすめと、窓辺やエアコンの吹き出し口の近くなど置かない方がよい場所を聞いてください。
比べられるよう、どのつくり手にも同じことを聞いてください。
- 木の種類と、無垢材か、板に突板を張ったものか
- 仕上げはオイル、ウレタン、漆のどれか、そしてその手入れの方法
- 正確な寸法と重さ。椅子なら座面の高さと、合わせるテーブル
- 組み立てた状態で届くか、分解できるか
- 後から修理や塗り直しを受けてもらえるか、海外からどう頼めるか
海外からの注文:寸法・納期・東京への配送
納期はつくり手、品物、受注生産かどうかによって変わります。産地をまたいで当てはまる目安は確認できませんでした。つくり手ごとに日付を書面でもらい、日付がずれた場合の扱いも聞いておいてください。
注文の前に、部屋までの経路を測ってください。建物の入口、エレベーターの内寸と扉、廊下、部屋のドアと曲がり角です。建物によっては大きな荷物の搬入の届け出やエレベーターの予約を求められます。管理事務所で規則を確かめてください。
部屋への運び込みを誰がするか、梱包材を引き取ってもらえるか、受け取りに誰が立ち会うかを書面で取り決めてください。代金はオーナーがつくり手に直接払います。請求書、手入れの説明、つくり手の連絡先をまとめて保管し、次の滞在に備えてください。
注文の前に実物を見る
セットで買う前に、椅子に座ってみてください。多くの品を一度に見られるのは産地の催しです。秋の高山の飛騨の家具フェスティバル、旭川のデザインウィークやつくり手の展示会があります。旭川の組合のサイトには、次回の展示会「Meet up furniture」が2027年5月19日から21日と載っています。
飛騨の連合会のウェブサイトには会員企業ごとのショールーム情報があり、自社サイトでショールームを案内しているつくり手もあります。住所と営業日はそれぞれの公式サイトで確かめ、訪ねられない場合は木と仕上げのサンプルを頼んでください。
STAYGO ATELIER にできること
STAYGO ATELIERは、飛騨や旭川などの産地の家具をデザイナーの目で選び、木・仕上げ・寸法についてのつくり手の答えを比べ、注文と配送を手配します。代金はつくり手に直接お支払いいただきます。私たちはお宅を訪ねたり、家具を据え付けたりはしません。
よくいただく質問
飛騨の家具とは何ですか?
岐阜県の飛騨高山地域で、協同組合飛騨木工連合会に属する会社がつくる家具です。この地の椅子づくりは1920年にブナの曲木の椅子から始まり、それ以前からの大工の伝統の上に築かれています。
旭川家具とはどのような家具ですか?
北海道の旭川市とその周辺で、旭川家具工業協同組合の会員がつくる家具です。組合は北海道材の家具について、見える木部の80%超を北海道で伐採された広葉樹とすることを求めています。
買う前に飛騨や旭川の家具はどこで見られますか?
秋に高山で開かれる飛騨の家具フェスティバルなどの産地の催し、旭川市の旭川デザインセンター、各つくり手が自社サイトで案内するショールームで見られます。日程と営業日は先に公式サイトで確かめてください。
海外に住みながら、東京の家のために産地のつくり手へ家具を注文できますか?
できます。寸法、仕上げ、納期、配送の条件を書面で確かめ、部屋までの経路を測り、建物の大型搬入の規則を確かめてください。
日本製の家具はどのくらいで届きますか?
つくり手と品物によって変わります。全体の目安は確認できなかったため、つくり手ごとに書面で納期をもらってください。
搬入やエレベーターの使用に関する建物の規則は、一般的な情報としてご説明しています。個別のケースについては、建物の管理会社、建築士、または関係窓口にお尋ねください。
出典
- Hida Woodworking Federation (協同組合飛騨木工連合会), origin of Hida furniture (2026)
- Hida Woodworking Federation, Hida furniture festival (2026)
- Asahikawa Furniture Industry Cooperative (旭川家具工業協同組合) (2026)
- International Furniture Design Competition Asahikawa (IFDA) (2026)
- Miyagi Prefecture, Sendai tansu (仙台箪笥) (2026)
- Osaka Prefecture, Osaka karaki sashimono (大阪唐木指物) (2022)
- Ministry of Economy, Trade and Industry, designation of Tokyo Tebori Insho as a traditional craft product (244 items) (2025)
- Monocle, Hida furniture festival in Takayama (2017)


