日本は世界でも指折りの買い物先です。ただし理由は、多くの旅行者が思っているものとは違います。世界のラグジュアリーブランドはすべてここに旗艦店を持ち、建物として見に行く価値のあるものも何軒かあります。それより強いのは国内の品物です。包丁、ウイスキー、茶、陶磁器、漆器、デニム。輸出の過程ではまず残らない水準で作られています。

ここでは東京の三つの街、銀座、表参道、代官山を扱います。そのあとで、具体的に何を買うか、京都の専門店、免税の手続き、そして重い買い物を家まで届ける方法をまとめます。


銀座:旗艦店の街

銀座は東京でいちばん古く、いちばん格式のある買い物の街です。ボンドストリートやサントノレ通りにあたりますが、もっと凝縮していて、百貨店の質は上です。エルメス、ルイ・ヴィトン、シャネル、カルティエがいずれも大きな旗艦店を構え、そのうち何軒かは東京のために建てられたものです。中央通りのエルメスの建物はレンゾ・ピアノの設計で、店舗の外観というより建築そのものです。

二つの主要な百貨店、銀座三越松屋は、何も買うつもりがなくても入る価値があります。三越は日本でいちばん古い百貨店で(1673年に呉服店として創業)、地下の食品売り場、いわゆるデパ地下は並外れています。惣菜、生鮮、和菓子、輸入品、そしてきちんと見るだけで一時間かかる専門の棚が並びます。

2017年に開いたGINZA SIXは、この街でいちばん新しい商業施設です。ラグジュアリーが六層、地下に食品フロア、屋上に庭園、そして海外ブランドと並んで日本のデザイナーが入っています。中央通りの伊東屋は文具と事務用品が十一層。東京でもっとも変わった店のひとつです。少し歩いた先のSony Parkは店ではなく実験的な文化の場ですが、知っておく価値があります。

日本の百貨店の地下食品フロア、デパ地下は、それ自体がひとつの業態です。スーパーでもフードコートでもなく、惣菜と生鮮と和菓子と各地の名物が並ぶ一層。ほとんどの人が、予定より長くそこにいます。


表参道:東京のモンテーニュ通り

表参道は南青山を通る広い並木道で、東京でパリのモンテーニュ通りにいちばん近い場所です。規模は違い、もっと詰まっていて歩きやすいのですが、高級店の密度と建築の質は世界のどこと比べても引けを取りません。

建築として押さえておきたい建物がいくつかあります。プラダ青山はヘルツォーク&ド・ムーロン(プリツカー賞受賞)の設計で、菱形のガラスが連なる塔です。トッズ表参道は伊東豊雄の設計で、交差する樹形のコンクリートが構造と外観を同時に担っています。表参道ヒルズは安藤忠雄の設計で、外の歩道からそのまま続く傾いた床が、中央の吹き抜けを螺旋に回ります。

これと並行して走るのがキャットストリートです。細い通りに、ストリートウェア、新しい日本のデザイナー、古着屋、個人経営のカフェが並びます。裏原宿(原宿駅の裏手の路地)には本格的な古着と日本のストリートウェアがあります。竹下通りそのものは若者文化とコスプレの場所で、ラグジュアリーの旅には関係しませんが、一度歩いてみると面白い場所です。


代官山:独立系の店とデザイン

渋谷から徒歩十分の代官山は、東京の独立系の店が集まる場所です。旗艦店も百貨店も、分かりやすいラグジュアリーの看板もありません。代わりにあるのは、ブティック、現代の日本のメンズとレディース、デザイン寄りの生活道具、小さなギャラリー、そして東京でも指折りのカフェです。

デザイン小売
代官山 T-SITE

本、音楽、映画、そしてスターバックスが入る三棟続きの蔦屋書店 T-SITE は、小売のデザインを考える人にとっての基準点です。棚はジャンルではなく暮らしの形で組まれ、たいていの都市の書店には無い海外の書籍や雑誌も置いています。設計はクライン・ダイサムで、外観は蔦屋のロゴから起こした格子で覆われています。すぐ近くのログロード代官山は、使われなくなった線路の上に作られた小さな商店の道です。

猿楽町とヒルサイドテラスの周りのブティックには、銀座に旗艦店を持たない現代の日本のデザイナーがいます。この水準の日本の綿、革、仕立ての質は、欧米のたいていの都市で手に入るものとは本当に違います。


日本で本当に買うべきもの

世界のラグジュアリーブランドは、免税を通したあとの値段が他国とほぼ同じです。日本の買い物が本当に強いのは、国内の質が世界一で、しかも輸出が限られている分野です。

ジャパニーズウイスキー

ジャパニーズウイスキーは、国内の小売価格が輸出価格よりかなり安く付きます。海外では手に入らないか、数百ドルの輸入品になっている瓶(山崎18年、響21年、白州25年)が、百貨店の酒売り場や、リカーズはせがわのような専門店で通常の小売価格で見つかることがあります。制約は、多くの国が免税で持ち込める蒸留酒を1〜2リットルに制限していることです。日本郵便とヤマトは、国によっては酒類を海外へ送れます。

台所
包丁

日本の包丁、とくに手打ちの炭素鋼は、世界でもっとも技術的に完成した刃物のひとつです。東京の問屋街、合羽橋には包丁の専門店が何軒もあります。最上の層なら、京都の錦市場の有次。1560年から包丁を作り続け、今も持ち主の名を刃に彫ります。炭素鋼はステンレスより手入れが要りますが、切れ味がはるかに長く持ち、使うほどに色が育ちます。

ジャパンデニム

客観的なたいていの指標で、日本は世界最高のデニムを作っています。ステュディオ・ダルチザン、鬼デニム、サムライジーンズ、キャピタルといった作り手は、本気の愛好家がそのためだけに日本へ来るほどの服を作ります。東京には専門店が何軒もあり、原宿の古着屋には穿き込まれた個体が並びます。価格帯は新品で2万円から8万円、希少な古着はそれ以上です。

工芸
陶磁器・漆器・茶

京都の清水焼と金沢の九谷焼は、日本でもっとも格の高い焼き物の流れです。漆器なら、京都の御池通にある象彦(1661年創業)が日本を代表する漆の店のひとつです。抹茶と煎茶は、二条城に近い一保堂が基準になります。鶴屋吉信末富の和菓子は、食べられる贈り物として良いものです。風呂敷は軽く、実用になり、古典から現代まで柄が揃っています。

和牛は、欧米のほとんどの国へは持ち帰れません。オーストラリアとアメリカの輸入規制が日本からの生肉を禁じています。だから、ここで食べてください。どのみち、ここで食べたほうがおいしい。


京都で買う

錦市場は四条通の北にある五ブロックのアーケードで、京都でいちばんの食の市場であり、中心部に残る数少ない本当に地元の商店街です。通路は狭く、売り手はそれぞれの専門を持ち、品揃えは豆腐や漬物から、酒、食べ歩きの品、包丁屋まで広がります。行くなら午前10時より前。昼前には団体客が入り、動くのが難しくなります。

四条と河原町の周りの通りには、京都の専門店がもっとも濃く集まっています。呉服と織物の店、酒屋、香の店、和紙の店。嵐山にも竹細工、香、織物を売る工芸の店がありますが、質の幅はかなり大きいです。

和菓子なら、二条城に近い鶴屋吉信。京都の菓子屋のあいだでの評価は、欧米のたいていのラグジュアリーブランドより古くから続いています。中京区の末富は、季節に強く寄せた練り切りを作ります。菓子というより彫刻に近いものです。どちらも、良いものはその日のうちに買うか、前もって注文する必要があります。


免税と発送

日本を訪れる外国人は、5,000円以上の対象となる買い物について、10%の消費税の還付を免税カウンターで受けられます。主要な百貨店にはたいてい専用の免税デスクがあります。伊勢丹、三越、高島屋、松屋はいずれも設けています。パスポートが必要です。手続きは10〜20分で、還付は現金か、クレジットカードの請求取り消しで行われます。

区分によって扱いが変わります。一般物品(衣類、電化製品、生活用品)はそのまま対象です。その場で消費する飲食物は対象外です。免税で買ったものは、日本を出るまで封をした袋のまま持っていてください。空港で税関が確認することがあります。

発送の手段
目安
陶磁器・漆器
日本郵便の EMS またはヤマト
5,000〜15,000円
百貨店での買い物
店頭からの海外発送
3,000〜8,000円
ジャパニーズウイスキー(一部の国)
日本郵便(届け先の規則を確認)
4,000〜12,000円
大きな荷物・重い荷物
ヤマトの国際宅急便
10,000〜20,000円以上

STAYGO は、どの買い物が免税の対象になるかをお伝えし、かさばるものについては発送の段取りも承ります。海外発送は、百貨店が自前で手際よく処理してくれることがほとんどです。

STAYGO が東京と京都の日程を組みます

STAYGO は銀座での個別の買い物のお時間、京都の工芸の店へのご紹介、そしてそのあとの発送まで手配します。

相談をはじめる →
STAYGO Blog の他の記事
日本の作法:誰も教えてくれないこと → はじめての日本:完全ガイド → 2026年の京都:変わったことと 今も紹介が要ること →