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外国人のお客様の旅券の確認と写し

日本国内に住所のない外国人のお客様が泊まるときは、宿泊者名簿に氏名、住所、連絡先に加えて、国籍と旅券番号を書きます。これは旅館業法施行規則で決まっています。あわせて厚生労働省の通知で、旅券(パスポート)の呈示を求め、写しを宿泊者名簿とともに保存することとされています。この記事では、決まりの中身、誰が対象になるか、チェックインの流れと英語での伝え方、写しの保管の仕方をまとめます。細かい扱いは都道府県や市によって加わることがあるので、最後は所轄の保健所に確かめてください。
決まりの中身
旅館業法第6条は、宿に宿泊者名簿を備え、宿泊者の氏名、住所、連絡先などを書くことを定めています。同じ条の第2項で、宿泊者は、宿から求められたときは、これらの事項を告げなければならないとされています。
旅館業法施行規則第4条の2は、名簿に書く事項として、宿泊者が日本国内に住所を有しない外国人であるときは、その国籍と旅券番号を挙げています。名簿は、作成の日から3年間保存します。同じ条には「その他都道府県知事が必要と認める事項」もあり、地域によって書く事項が加わることがあります。
旅券の写しについては、2005年2月9日の厚生労働省健康局長の通知(健発第0209001号)が、日本国内に住所を有しない外国人の宿泊者には旅券の呈示を求め、旅券の写しを宿泊者名簿とともに保存することとしています。写しを保存すれば、名簿の氏名、国籍、旅券番号の記載に代えても差し支えないとされています。
誰が対象か
国籍と旅券番号を書くのは、日本国内に住所のない外国人のお客様です。日本に住んでいる外国人のお客様は、施行規則の上では、日本のお客様と同じく氏名、住所、連絡先などを書きます。
対象かどうかは、名簿の住所の欄で決めます。名前や見た目からは判断しません。チェックインのときに住所を書いてもらい、住所が日本国外であれば、旅券を拝見します。旅行アドバイザーや旅行会社を通した予約でも、名簿は泊まる方ごとに作ります。
チェックインの流れ
当日に慌てないよう、到着の前から順に用意します。
- 到着の前 予約の確認のメールに、日本に住所のない方は旅券を手元に持ってきてほしいと一言入れておきます。
- 帳場で 名簿に住所を書いてもらい、日本国外の住所の方の旅券を拝見し、写しを取ります。ご一行の中で対象になる方それぞれの分を取ります。
- 名簿と写しをそろえる 写しを名簿に添え、国籍と旅券番号の欄と食い違いがないかを見ます。
- 申し送り その日の申し送りの帳場の欄に、旅券の確認を毎回書く行として入れておくと、係が替わっても抜けません。形は申し送りを日本語で1枚にまとめるにあります。
お客様には、決まりであることを短く伝えます。
In line with Japanese law and government guidance, we ask guests who do not live in Japan to show their passport at check-in, and we keep a copy.
日本の法令と国の案内に沿って、日本にお住まいでないお客様には、チェックインの際に旅券を拝見し、写しを保管いたします。
Please have your passport with you when you arrive.
ご到着の際は、旅券をお手元にご用意ください。
May I see your passport, please? I will make a copy and return it to you right away.
旅券を拝見してもよろしいでしょうか。写しを取って、すぐにお返しいたします。
厚生労働省は、お客様に見せられる英語、中国語、韓国語の案内を頁に載せています。帳場に置いておくと、理由を説明するときに役立ちます。
応じてもらえないときに確かめること
2008年1月23日の厚生労働省の通知(健衛発第0123001号)は、旅券の写しを円滑に受け取れるよう、外国語の案内を作り、宿の窓口などで知らせることを求めています。まずはこの案内を見せて、理由を伝えます。
それでも応じてもらえない場合の扱いは、地域の案内によって書き方が違うことがあります。所轄の保健所に確かめ、館の手順として紙に書いておきます。その場で係が一人で判断しなくて済むようにしておくのが目的です。
写しの保管
旅券の写しには、氏名、生年月日、旅券番号、顔の写真が入っています。名簿と同じく、見られる人と置き場所を絞ります。
- 置き場所 紙なら鍵のかかる場所に、データなら館の名義の仕組みの中に置き、見られる人を限ります。
- 使い道 名簿のため以外には使いません。
- 期間 名簿は作成の日から3年間保存します。写しは名簿とともに保存し、期間を過ぎた分をどう処分するかも決めておきます。
STAYGOコンサルティングがお作りする業務OSも、貴館の名義で動かします。お客様の情報は貴館のものとして扱い、私どもが自社のものとして持つことはありません。
まとめ
日本に住所のない外国人のお客様は、名簿に国籍と旅券番号を書き、旅券を拝見して写しを名簿とともに保存します。対象かどうかは住所で決め、到着の前の一言、帳場の手順、申し送りの行、写しの置き場所までを館で決めておきます。地域ごとの扱いは、所轄の保健所に確かめてください。
出典
- e-Gov法令検索「旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)」(第6条 宿泊者名簿)
- e-Gov法令検索「旅館業法施行規則(昭和二十三年厚生省令第二十八号)」(第4条の2 名簿の保存期間と記載事項)
- 厚生労働省「旅館業法施行規則の一部を改正する省令の施行について」(平成17年2月9日 健発第0209001号)(旅券の呈示と写しの保存)
- 厚生労働省「日本国内に住所を有しない外国人宿泊者に係る旅券の写しに関する取扱いの周知について」(平成20年1月23日 健衛発第0123001号)(外国語の案内文書)
- 厚生労働省「日本国内に住所を持たない外国人宿泊者に係る旅券の呈示及びコピーに関する案内(外国語)」(お客様向けの案内)